こんにちは、「中古のボルボ」です。
「この間、エアコンフィルターを交換したのに、まだエアコンから嫌な臭いがする…」
そんな経験、ありませんか?せっかく手間をかけてフィルターを綺麗にしたのに、臭いが消えないとガッカリしますよね。
実はその臭いの原因、フィルターのさらに奥、もっと厄介な場所に潜んでいるんです。その名は「エバポレーター」。
この記事を読めば、DIYでのエバポレーター洗浄の限界と、プロに頼むべき理由、そして気になる費用の目安まで、すべてスッキリ分かります。愛車のエアコンを本気で無臭にしたい方は、ぜひ最後までお付き合いください。


中古のボルボ
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臭いのラスボス「エバポレーター」とは?
「エバポレーターって、そもそも何?」と思いますよね。
すごく簡単に言うと、エアコンの中で冷たい空気を作り出す、心臓部のような部品です。
ここで空気をキンキンに冷やすのですが、その過程で大量の水分が発生します。そう、ちょうど冷たいジュースを置いたコップに水滴がつくのと同じ現象です。この湿気が、カビや雑菌にとって最高の住処になってしまうのです。
エアコンメンテナンスを家に例えるなら、こんな感じでしょうか。
- エアコンフィルター交換 → 玄関の靴をそろえるような「日常の掃除」
- エバポレーター洗浄 → カビだらけになったリビング壁紙を張り替えるような「本格的な大掃除」
フィルターを交換しても臭いが取れないのは、リビングの壁紙に染み付いたカビが原因だった、というわけです。これはもう、玄関掃除だけではどうにもなりませんよね。
DIYでどこまでできる?市販スプレーでのエバポレーター洗浄
「じゃあ、そのエバポレーターも自分で掃除できないの?」と思いますよね。はい、市販の洗浄スプレーを使えば、DIYで挑戦すること自体は可能です。
用意するものと作業手順
基本的には、先日ご紹介したエアコンフィルター交換の手順でフィルターを取り外し、そこからスプレーのノズルを差し込んで洗浄剤を噴射します。
(詳しいフィルターの外し方は、こちらの記事を参考にしてくださいね!→ エアコンフィルター交換記事へ)

多くの洗浄スプレーは、ノズルが長くなっていて、奥まで届くように設計されています。
製品の説明書をよく読んで、指定された量を噴射し、指定された時間放置したあと、エアコンを送風で作動させて内部を乾燥させれば完了です。
正直、効果は限定的。知っておくべきDIYの限界とリスク
…と、手順は簡単なのですが、正直に言って、DIYでは不可能なレベルかもしれません。
なぜなら、DIY洗浄には大きな壁が2つあるからです。
- 汚れが直接見えない
最大の難点は、エバポレーター本体を直接見ながら洗浄できないこと。カビがどこにどれだけ発生しているか分からないまま、勘でスプレーを吹きかけるしかありません。これでは、汚れがひどい場合に完全に除去するのは不可能です。 - 電装部品への故障リスク
エアコンの周辺には、様々なセンサーや電子部品が配置されています。万が一、洗浄剤がこれらのデリケートな部品にかかってしまうと、思わぬ故障の原因になりかねません。

暗闇の奥に潜むカビに、手探りで立ち向かうようなもの
もちろん、軽い臭いであれば市販のスプレーで改善することもあります。ですが、「色々試したけど、やっぱり臭い…」という場合は、カビが根深く繁殖してしまっている可能性が高いでしょう。
「本気で臭いを断つなら」プロによる洗浄一択な理由
DIYで改善が見られない場合、残された道は一つ。専門家、つまりディーラーやカーエアコンの専門業者に依頼することです。
プロは道具が違う!内視鏡付き高圧洗浄
「プロに頼むと何が違うの?」と思いますよね。答えは、使う道具が圧倒的に違います。
多くの専門業者が使うのが、「内視鏡(カメラ)付きの専用高圧洗浄機」です。

カメラで汚れを確認しながら、高圧水流でカビを根こそぎ洗浄!
細いカメラでエバポレーターの隅々まで状態を確認し、びっしり生えたカビをモニターで目の当たりにしながら、高圧の水流で物理的に洗い流していくのです。これはもう、手探りのDIYとは安心感も洗浄効果もケタ違い。
まさに「プロの仕事」です。
輸入車整備・車検・修理【buv.LABO】
あなたのお近くの提携する整備工場でエバポレーター洗浄が可能なのか、まずは、無料で相談してみることをおすすめします。
臭いの元を根本から断ち切れるので、施工後の爽快感は格別ですよ。
気になる費用は?
もちろん、プロの作業にはそれなりの費用がかかります。
車種や業者によって差はありますが、費用の目安としては大体20,000円~40,000円程度を見ておくと良いでしょう。
※価格の目安は輸入車のエボパレーター洗浄を独自調査した相場となります。buv.LABOでの見積結果ではありません。
「うっ、高い…」と感じるかもしれません。ですが、あの嫌な臭いから解放され、愛車でのドライブが心から快適になることを考えれば、決して高すぎる投資ではないと私は思います。
愛車の価値を維持するために。プロに頼る勇気もボルボ愛
エアコンから漂う不快な臭いは、運転の楽しさを半減させるだけでなく、同乗者にも気を遣わせてしまいますよね。
ボルボのようなプレミアムカーだからこそ、車内の快適性は維持したいもの。
自分でできる範囲のメンテナンスはしっかり行い、手に負えない専門的な部分はプロを信頼して任せる。
このメリハリが、結果的に愛車の価値を保ち、長く快適に乗り続けるための秘訣ではないでしょうか。
難しい作業を無理して自分でやって、壊してしまうリスクを考えれば、専門家にお願いする「勇気」もまた、大切なボルボ愛の形だと私は思います。
まとめ
今回は、エアコンフィルターを交換しても消えない臭いの元凶、「エバポレーター」の洗浄について掘り下げてみました。
- フィルター交換しても臭いなら、原因は奥の「エバポレーター」にあり!
- 市販スプレーでのDIY洗浄は手軽だが、効果は限定的でリスクも伴う。
- 本気で臭いを断つなら、プロによる「内視鏡付き高圧洗浄」が最も確実。
- 費用は2万円~4万円が目安。快適なカーライフのための価値ある投資と考えよう。
もしエアコンの臭いに悩んでいるなら、まずはプロに相談してみることをお勧めします。きっと、爽やかな空気と共に、もっと楽しいボルボライフが待っていますよ。
今回は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました。ではまた。
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